E-P7と近所を歩く

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近所に所用があったので、E-P7を持って、歩いてみることにした。往復30分程度の散歩である。以下、すべてプロファイルコントロールのMONO 2とCOLOR 2による撮って出し。レンズはM.Zuiko 17mm f1.8である。

写真。恥ずかしそうに窓枠の陰から外を覗く動物の人形たち。

うちの犬もお世話になっている獣医さんの窓に、人形が並んでいるのを見つけた。お医者さんの服を着た犬と、その足元にあるフクロウが、そっと外を覗いているような感じがいい。

写真。紫陽花。

この季節は紫陽花を撮りたくなる。ただ、紫陽花は難しい。なんかこんもりした花が写っているだけの絵になりがち。これは少し露出を暗めにしたような気がする。-0.3か-0.7だったような。

それにしても、一つ前の写真といいこれといい、オリンパスのカラーってこんなにしっとりとしてたっけ。暗めにして撮りたくなる。こういう色は好き。

モノクロ写真。ひび割れた横断歩道。

横断歩道の縞が気になって、モノクロに切り替えてカメラを向けた。アスファルトのざらつきとか、塗装のひび割れとか、なんかモノクロで撮りたくなる光景だった。

モノクロ写真。空。

近所を散歩するときよく足を向ける、溜池のほとりにやってきた。広角系のレンズをつけているので、青空をいっぱいに入れて、草木のシルエットを撮ろうとしていたら、傘をさした人が通りかかった。慌ててシャッターを切った一枚。

あとで写真をよく眺めてみると、空にはかなり粒状ノイズがのっている。MONO 2プロファイルは、フィルムの印象をはっきりと出そうとしてるのだろう。

うちの近所は、この時期、どこを歩いても背丈の高いキク科の雑草が花をつけている。たぶん姫女苑だろう。モノクロで撮ると美しい花である。背が高いだけに、こんなふうに遠近感をつけると、自分の好きな絵柄にしやすい。

白い夾竹桃だと思う。夾竹桃は咲き始めのはずだが、ここだけ、花が結構散っていた。アスファルトに白い落花が目について、カメラを向けた。

サイゼリヤで昼食をとる。そこそこ客が来ていたが、少し遅めだったこともあって、食事を終える頃には客もめっきり少なくなっていた。せっかくなので、デザートをE-P7で撮ってみた。ちゃんとしたカメラで撮ると、いい感じに写る。

カメラの癖をつかもうと思って、2日で80枚ほど撮った。自分にしては随分な枚数になった。プロファイルのCOLOR 2とMONO 2が、予想通り、なかなか良い。このくらいのレンズなら、レンズ込みでもかなり軽いし、持ち運びもラク。出番は作れそうな、長く付き合っていけそうな、そんな第一印象である。

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国島 丈生
レンズの向こうの記憶

情報科学分野の大学教員。遠距離通勤の道すがら写真を撮る毎日。小さいカメラが好き。BSD/Mac/Ruby/Rails/Web/関数型言語/マークアップ言語/弦楽四重奏/ルネッサンス音楽/フェルメール/北欧デザイン/写真/組版/タイポグラフィ/浄書/中世文学/陶磁器/書